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ストレス・レス

山梨はストレスが少ない土地のように感じている。先日山梨の都会である甲府に行ったけれど、通勤時間なのに渋滞らしいものがない。大きいショッピングモールにも行ったけれど、人がいたのはユニクロくらいで、閑散としていた。


地元の人も気持ちのよい人が多い気がする。私が会うのはごくわずかの人だけど、宅配便、郵便屋さん、みんな感じがよくて良心的だ(軽井沢はひどかった)。こないだのタイヤ屋さんも、以前バランスチェックしてもらった別のタイヤ屋さんも、みんな親切だった。


お国柄かもしれないけれど、たぶん余裕があるのだと思う。首都圏の人たちはいつもたくさんの仕事を抱えて汲々としているから、機械的にこなすしかない。みんながイライラしているから、それがまわりに伝播していく。

それはそうと、この地の寒さを甘くみていた。先日の寒波がハンパなかった。北杜市の最低気温マイナス5℃と出ていたけれど、実測したら8時でその気温だったから、最低はさらに低かっただろう。

掃除中に浴室の蛇口をひねったら水が出なかった。前夜、お風呂から上がってドアを閉め、換気扇を回しておいたので、岩風呂だからか冷えきって凍ってしまったらしい。ドアを開けておいたら大丈夫だった。


とはいえ、ログハウスの断熱性と薪ストーブの保温性で、朝起きたとき顔が寒いとか、息が白いということはない。薪ストーブが立ち上がるまで時間がかかるので、しばらくはストーブの前にひっついているけれど。


つい先日気づいたのが、これだけ冷え込んで、室内ではストーブを焚いているのに、結露がまったくないということ。軽井沢の分校は冬の結露がすごくて、朝は結露でガラス戸が凍りついていたことを考えるとこれは驚きだ。


軽井沢の分校は、某ハウスメーカーの建てた家で新建材がふんだんに使われていた。お手入れが楽で都市部の住宅には適していても、湿気の多い森にはまったく不向き。壁のクロスをはがして珪藻土を塗りたかった。化繊の服を嫌ったり、マスクをつけたくないのと似ているかもしれない。


この家が気に入った理由のひとつは、クロスがどこにも使われていず、家具も含めてほとんどの材質が自然の木だったから。住んでみてわかった欠点も多々あれど、それを差し引いても木の家はストレス軽減効果が高い。

この家をなんと呼んだらいいのかわからず、空庵などと(御大層な)名前をつけたけれど、ただの「山小屋」でよかったと今さら思う。


都会で疲れているみなさんを思うと、呼吸する山小屋で、簡素な暮らしを体験し、ゆったりとした時間を過ごしてほしいという気持ちが高まる。

まずは最初のリトリート企画「空庵ステイで断食」へどうぞ。



霧氷みたいな白い木々と雲の向こうの夕陽

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